家庭菜園で大切に育てたトウモロコシ。夏の太陽をたっぷり浴びて大きく育った実は、採れたてが何よりの贅沢ですよね。しかし、「いつ収穫するのが一番美味しいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は、トウモロコシの美味しい収穫時期を見極めるための目安と、人工受粉をされた場合の具体的な日数、そして実のサインについて、家庭菜園初心者の方にも分かりやすく解説します。
トウモロコシ収穫の基本目安は「人工受粉から20〜25日」
トウモロコシの収穫時期は、品種や栽培地の気候(特に気温)によって前後しますが、一つの大きな目安となるのが「受粉からの日数」です。
人工受粉を行った場合: 人工受粉からおおよそ20日から25日程度が収穫の目安とされています。例えば、6月1日に人工受粉を行ったのであれば、7月初旬〜中旬頃が収穫時期の目安となるでしょう。
自然受粉の場合: 雌穂から絹糸(シルク)が出始めてから、同様に20〜25日程度が目安となります。
ただし、この日数はあくまで目安です。トウモロコシの美味しさは、植物自身のサインを見極めることが非常に重要になります。
採れたてが一番美味しい!見逃せない収穫サイン
トウモロコシは収穫適期を逃すと、粒が硬くなったり、甘みが落ちたりしてしまいます。以下のサインをしっかりと確認し、最高のタイミングで収穫しましょう。
サイン1:絹糸(シルク)の色と状態の変化
雌穂の先端から出ているフサフサとした絹糸(シルク)は、トウモロコシの成熟度を示す最も分かりやすいサインの一つです。
初期: 受粉前〜受粉直後は、絹糸は鮮やかな緑色や黄色をしています。
成熟期: 受粉が完了し、実が肥大し始めると、絹糸は徐々に褐色に枯れてきます。最終的には、黒っぽく、カサカサに乾燥した状態になったら、収穫の目安です。
確認方法: 絹糸を軽く引っ張ってみて、根元が完全に乾燥していればOKです。
サイン2:実の粒の張り具合
もっと確実な方法は、皮を少しだけめくって中の粒(実)を直接確認することです。これが最も収穫適期を見極めるのに役立ちます。
粒の状態: 粒がパンパンに張って丸々とし、色が濃くなっていたら収穫適期に近づいています。
「ミルクテスト」で確認: 粒を爪で押してみましょう。
- **乳液のような白い液体が出る**:これが**完熟の一歩手前、最も甘くて美味しい時期**です。このタイミングで収穫するのがベストです。
- **透明な液体が出る**:まだ未熟です。もう少し待ちましょう。
- **ドロッとした粘り気のある液体が出る**:熟しすぎです。粒が硬くなり、甘みも落ちてしまう可能性があります。
サイン3:外皮の色と感触
外皮の色: 外側の皮が、最初は青々としていますが、熟すにつれて少しずつ黄ばみ始めたり、光沢が出てきたりします。
実の感触: 穂全体を軽く握ってみて、中がギッシリと詰まっていて、しっかりとした硬さを感じたら、実が充実しているサインです。
雄穂(雄花)の管理について
トウモロコシの雄穂は、花粉を出して受粉を促す役割がありますが、一般的には**花粉の飛散が終わったら切り落とす**ことが推奨されます。
実の肥大を促す: 雄穂を残しておくと、株が養分を雄穂の維持に使い続けてしまい、肝心な実の肥大に回る養分が減ってしまう可能性があります。
病害虫対策: 雄穂が残っていると、アワノメイガなどの病害虫の隠れ家になったり、繁殖の温床になったりするリスクもあります。
すでに人工受粉が完了しているのであれば、早めに雄穂を切り落とすことで、養分を効率よく実に集中させ、より大きく甘いトウモロコシの収穫に繋がります。
まとめ:観察が最高の収穫に繋がる
トウモロコシの収穫は、人工受粉からの日数を参考にしつつ、何よりも絹糸の色、実の粒の張り具合(ミルクテスト)、そして外皮の状態を注意深く観察することが重要です。
これから梅雨時期に入り、7月初旬には収穫が期待できることでしょう。毎日畑のトウモロコシの様子をよく見て、一番甘くて美味しい「最高の瞬間」を逃さずに収穫してくださいね!
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