ナスは初夏から秋まで長く収穫できる人気の夏野菜です。その分、最初の定植と初期管理がとても重要。
とくに5月は、夏の猛暑に備えてナスの株をしっかりと育てておきたい時期です。
この記事では、ナスの定植のタイミングや管理方法、芽かき・摘果のコツまで、5月の作業をまとめて紹介します。
ナスの定植はいつがベスト?|最低気温・地温の目安
ナスは寒さに弱く、最低気温が10℃を下回ると成長が鈍ったり、苗が弱ってしまうことがあります。地域によっては、5月上旬でも寒の戻りで冷え込む日があるため注意が必要です。
定植の目安は以下の通りです:
- 最低気温:10℃以上が安定している
- 地温:15℃以上あることが望ましい
地温を確保するために「黒マルチ」の使用がおすすめです。また、夜間の冷え込み対策には「アンドン(透明なビニールの筒状カバー)」が効果的です。
苗選びのポイント|本葉の数とつぼみの確認
- 本葉が7~8枚ほどある
- 一番花のつぼみが見える苗が理想
ナスの苗は「本葉が7~8枚ほど」あり、「一番花のつぼみがふくらんでいる」ものが理想です。
まだ葉が小さかったり、つぼみが全く見えない苗は、定植をもう少し待つか、保温対策を強化しましょう。
定植時のポイント|株間・支柱・水やり
ナスの定植で気をつけたいポイントは次の3つです:
- 株間は50cm以上
隣の株と葉がぶつからないように、風通しを意識しましょう。 - 仮支柱を立てる
植え付け直後は苗が風で倒れやすいので、支柱でしっかり固定します。 - 水やりは「初日のみたっぷり」
定植時にしっかり水を与えたら、その後は乾燥気味に管理します。2週間以上雨が降らない場合を除き、水やりは基本不要です。
これにより、ナスが自ら根を深く伸ばし、丈夫な株に育ちます。
定植後の管理|追肥・害虫対策・見回りのコツ
定植後すぐの肥料は不要です。最初の追肥は定植から3週間後が目安。元肥を効かせつつ、過剰な施肥は避けましょう。
また、5月は害虫が出始める時期。とくに注意したいのが以下の害虫です:
- アブラムシ(新芽に集中)
- テントウムシダマシ(葉を食害)
- ネキリムシ(株元をかじる)
毎回の見回りで、葉の裏や生長点をチェックしましょう。被害が見られた場合は「ストチュウ(酢・焼酎・唐辛子を混ぜた自家製農薬)」などを散布して対応します。
脇芽かきと初期の摘果|3本仕立ての基本
ナス栽培では「3本仕立て」が一般的です。
最初の芽かきは以下のように行います:
- 一番花のすぐ下の脇芽2本を残す
- それより下の脇芽はすべて摘む
この3本を中心に育てることで、風通しがよく、管理しやすい形に仕立てられます。
また、最初にできる実(早生の果実)は、株がまだ小さいうちに栄養を奪ってしまう可能性があるため、「最初の実は摘果する」ことをおすすめします。
おわりに|初期の管理で夏のナスが変わる!
5月のナス管理は、真夏の収穫量や株の健康に直結します。
少し手をかけるだけで、その後の成長がまるで違ってくるので、ぜひ今回紹介したポイントを意識して作業してみてください。
良いナス栽培を!
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