春の定植シーズンを迎え、順調に育ち始めたきゅうり。けれど気になるのが「いつ追肥を始めるか?」ということです。とくに元肥を控えめにした場合や、前作の残肥を活かしている場合、適切なタイミングを見極めるのが難しいもの。
この記事では、追肥開始の目安とその後の管理方法を、実際の家庭菜園経験に基づいてわかりやすく解説します。
きゅうりの追肥、最初のタイミングはいつ?
《写真アドバイス:一番果が肥大し始めたきゅうり株の様子》
一般的に、きゅうりの最初の追肥タイミングは「一番果が肥大し始めた頃」が目安とされています。この時期になると、株は実の生長に多くの養分を必要とします。
定植後の目安としては、約2〜3週間後。ただしこれは元肥をしっかり入れていた場合の話で、元肥が少ない、もしくは無施肥の畑ではもう少し早めに対応する必要があります。
元肥なし・残肥ありの場合の追肥目安
《写真アドバイス:葉色が薄くなったきゅうり苗のアップ》
元肥を入れていない場合
元肥を入れていない畑やプランターでは、定植後7〜10日を目安に、早めの追肥が必要です。特に、葉色が薄くなってきたり、生育が緩慢な場合は、追肥を早めてください。
残肥を活かす場合
前作の肥料が残っていると感じる場合は、2週間前後での追肥がひとつの目安になります。葉色が淡くなったり、勢いが感じられないようであれば、通常の一番果肥大を待たず、早めに養分を補給すると良いでしょう。
その後の追肥スケジュールと生育に応じた調整
《写真アドバイス:花が次々咲いて実がついてきたきゅうりの株》
一番果の追肥以降は、2~3週間に1回のペースで追肥を続けていきます。
生育が旺盛な時期
つるがどんどん伸び、花が次々咲く時期は、株の栄養需要も大きくなります。状況を見ながら、やや間隔を短くしたり、施肥量を増やしてもよいでしょう。
収穫が本格化してきたら
収穫が始まると、実を作るエネルギーで株に負担がかかります。実が続けて採れたら、次の実の肥大を支えるために追肥を早めに行うと株の疲れを防げます。
生育が鈍ってきた場合
葉色が薄くなったり、実の肥大が止まってきたら、速効性の液肥などで様子を見るのも一手です。
追肥の方法と肥料の選び方
《写真アドバイス:化成肥料や液肥を施す場面》
- 化成肥料(例:8-8-8):株元から少し離れた畝肩に軽く溝を切って施します。根に直接触れないよう注意しましょう。
- 液体肥料:7~10日に一度の頻度で、水やり代わりに施します。速効性があり、生育調整に向いています。
- 有機肥料(油かす・鶏ふんなど):即効性は弱いですが、じっくり効かせたいときに。化成肥料や液肥と組み合わせるのがおすすめです。
特に元肥なしや残肥活用時には、初期は液体肥料を薄めて慎重に与えるのが無難です。
追肥管理で失敗しないためのポイント
《写真アドバイス:葉の色を比較して元気な株と弱った株を並べる》
- 天候に注意:大雨の前後は追肥を避けましょう。肥料成分が流れてしまいます。
- 葉色・茎の太さ・実の様子をよく観察:元気がない、色が薄いなどは肥料不足のサインです。
- つるばかり伸びる、葉が濃すぎる:これは肥料過多の兆候です。施肥を控えるか、様子を見ましょう。
- 追肥後の水やり:しっかりと水を与えることで、肥料成分を根に行き渡らせます。
まとめ|株の状態をよく見て、的確な追肥を
《写真アドバイス:健康に育ったきゅうりと立派な実》
追肥のタイミングは、育てる環境や元肥の有無、土の状態によって変わってきます。大切なのは、「今、株がどんな状態か?」をよく観察すること。
元気な葉、安定した実付き、美味しい収穫のために、肥料の与えすぎにも与えなさすぎにも注意しながら、バランスよく管理していきましょう。
コメント