【きゅうりのコンパニオンプランツ】効果と相性の良い野菜・悪い野菜を解説

きゅうり栽培では、病害虫の予防や生育促進を目的に、コンパニオンプランツ(混植)を取り入れる家庭菜園も増えています。この記事では、きゅうりと相性の良い植物や避けたほうがよい組み合わせを、理由や植え方のコツとともにご紹介します。

きゅうりに効果的なコンパニオンプランツとその理由

《写真アドバイス:ネギときゅうりを一緒に植えている畝の様子》

ネギ類(ネギ、ニラ、アサツキ)

アブラムシやハダニなど、きゅうりに付きやすい害虫を遠ざける効果が期待される代表的なコンパニオンプランツです。また、ネギの根に共生する微生物が土壌病害の発生を抑えるとされています。

植え方の例:きゅうりの株間にニラやアサツキを1本ずつ植えたり、畝の周囲にぐるりと植える方法もあります。

マリーゴールド

見た目が美しいだけでなく、センチュウ類の被害を軽減する効果があります。さらにアブラムシの忌避効果もあるとされ、きゅうりの周囲に彩りを加えながら防虫対策ができます。

植え方の例:畝の端や株と株の間にマリーゴールドを植えると効果的です。

バジル

香りが強く、アザミウマやアブラムシを遠ざける効果があるとされています。株元に植えることで、土の乾燥を防ぐ効果も期待できます。

植え方の例:きゅうりの株元近くに、1株ずつバジルを植えます。

パセリ

アブラムシの忌避に役立つほか、密に茂ることでマルチ代わりとなり、土壌の乾燥や雑草の発生を抑える効果もあります。

植え方の例:株間に低く茂るよう植え付けましょう。

インゲンマメ

土壌の窒素分を増やすマメ科の性質を活かし、きゅうりの成長を助ける役割があると言われています。つる性の品種であれば支柱を共用できる点もポイントです。

植え方の例:支柱を共有しながら、インゲンをきゅうりの隣に植え付けます。

エダマメ

インゲンと同様に、根に共生する根粒菌が土壌の窒素を固定し、きゅうりの育ちを助ける可能性があります。植え方の自由度も高く、畝の端などに植えるのもおすすめです。

混植で注意!きゅうりと相性の悪い植物とは?

《写真アドバイス:混植で密集してしまっている畝の様子》

以下のような植物との混植は避けた方が無難です。

ウリ科の植物(スイカ、メロン、カボチャなど)

同じ科の植物同士では、うどんこ病などの病気や害虫が伝染しやすくなります。さらに、同じ土壌養分を奪い合うことになるため、生育不良や連作障害のリスクも高まります。

アブラナ科(キャベツ、ブロッコリーなど)

モンシロチョウの幼虫など、共通する害虫を引き寄せる可能性があります。育ち方や根の張り方も異なるため、干渉しやすいです。

ジャガイモ

ジャガイモが作るソラニンという成分が、きゅうりの成長を阻害するという説があります。根の張り方も異なり、競合が起きやすいことも理由のひとつです。

混植する際に注意したいポイント

《写真アドバイス:適度に間隔をあけて混植されている畝の様子》

コンパニオンプランツを取り入れる際には、次の点に注意しておくと効果的です。

  • 間隔をとること:密植すると風通しが悪くなり、病害虫の温床になります。株間にはゆとりを持ちましょう。
  • 日当たりと生育バランス:きゅうりよりも背が高くなる植物を近くに植えると、日陰になって生育に影響が出ることがあります。
  • 個体差があることを理解する:コンパニオンプランツの効果は、環境や品種によって異なります。必ずしも効果が出るとは限らないため、複数の方法を組み合わせるのがおすすめです。

まとめ|環境に合ったコンパニオンプランツで育てやすいきゅうり栽培を

《写真アドバイス:ネギやバジルと混植された元気なきゅうり》

きゅうりの栽培は、病害虫や生育不良といったトラブルがつきものですが、コンパニオンプランツを上手に活用することで、それらのリスクを減らすことができます。

ネギやバジル、マリーゴールドなどは比較的扱いやすく、見た目にも楽しい混植が可能です。逆に、ウリ科やジャガイモなどとの混植には注意が必要です。

それぞれの植物の特性を理解しながら、自分の畑環境に合った組み合わせを選び、より健康で美味しいきゅうりを育てていきましょう。

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