かぼちゃ栽培では、6月に入ると親づるの摘心と子づるの整理、そして芽かき作業が本格化します。
この時期の整枝作業は、草勢を整えて収穫量を安定させる重要なステップです。
本記事では、日本種と西洋種で異なる仕立て方を比較しながら、摘心や子づるの選び方、着果節位の見極め方までを初心者にもわかりやすく解説します。
かぼちゃの摘心はなぜ必要?日本種と西洋種の違い
写真:作業前のかぼちゃの株元
かぼちゃの摘心が必要な理由は草勢をコントロールして養分を必要なところに集中させるためです。
ただ親づるの摘心をするしないは日本種または西洋種で違いがあります。
摘心をする日本種のかぼちゃは親づるが5〜6節まできたところで先端をつむと子づるの生長に養分が集中していき、やがて子づるに実がついていきます。
摘心をしない西洋種のかぼちゃは親づるに実がつきやすい性質をもっており、親づると子づるを同時に育てていきます。※親づる1本仕立てもある。
子づる整理と仕立て方の基本
脇芽とは?どこから生えてくる?
写真:脇芽と確認できる写真
脇芽とは親づる(子づる)と葉の軸の間から伸びる芽で、これが伸びるとつるになります。
脇芽を放置しておくと繁茂して通気性や作業性が悪くなります。また果実への養分が不足して小ぶりのかぼちゃしかできません。
子づるを選んで整理するポイント
写真:勢いのある子づる、生育不要の子づる、株元1節目の子づる
まず株元から子づるが混み合っていると思うので整理しつつ、生育の良い子づるを2〜4本残します。
残したい子づるをチェックします。子づるの太さ・伸ばす方向を意識して選びます。
株元1節目の子づるは、病気や通気不良の原因になりやすいため、迷わず取り除きましょう。
芽かきのやり方と注意点
芽かきとは?基本の作業
写真:芽かきの作業前、作業後
親づると葉の間から出てくる脇芽を摘み取る作業が『芽かき』です。
子づるは株元から何度も生えてくるので、その都度摘み取りましょう。
本葉は光合成に不可欠なので、間違って摘まないように注意しましょう。
芽かきのタイミングと着果節位の目安
写真:15〜16節あたりがわかるもの、生き生きとした葉
15〜16節あたりまで芽かきをして生長を促しベストな着果を狙います。
株元に近い果実(花も)は小玉になりやすいので摘み取ります。
葉の大きさ・茎の太さが小さい場合は着果節位を18〜20節にずらします。
6月のかぼちゃ整枝作業ステップまとめ
- 日本種なら葉7〜8枚で親づる摘心
- 株元の混み合った子づるを選別
- 株元1節目の子づるは必ず除去
- 発育の良い子づる2〜4本を伸ばす
- 芽かきを継続して株元の通気を確保
- ベストな節位での着果を目指す
まとめ|草勢管理と摘心でかぼちゃの収穫量を安定させよう!
✅ 6月は摘心と子づる整理・芽かきが重要な時期
✅ 品種(日本種・西洋種)によって仕立て方を変えよう
✅ 着果位置・草勢を観察しながら柔軟に管理しよう
かぼちゃの摘心と芽かきは定植後の最初の作業となります。
株元がごちゃごちゃに混み合っていると通気性が悪くなって病気の原因となるので整理をしっかりしましょう。
また摘心と芽かき作業の時点で、仕立て(親づる1本か子づるのみ伸ばすか)を決めたいので予め考えておきましょう。
合わせて親づるや子づるの伸びる方向に敷き藁か草マルチをして病気を予防に備えましょう。
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