家庭菜園でゴーヤを育てている皆さん、5月〜6月上旬にかけて「あれ?うちのゴーヤ、なんだか元気がないな…」「葉の枚数も少ないし、つるもなかなか伸びない…」と感じたことはありませんか?
しかし、6月中旬を過ぎたあたりから急にぐんぐん伸び始めた!という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。実はこれ、ゴーヤが本来の「生長スイッチ」を入れるための、ある重要な条件が満たされたからなんです。
この記事では、ゴーヤが元気になる「生長スイッチ」の正体と、そのタイミングでどのように管理すれば良いのかを詳しく解説します。あなたのゴーヤ栽培が、もっと楽しく、もっと実り豊かになりますように!
5月〜6月上旬のゴーヤが「元気ない」と感じる理由
結論から言うと、この時期のゴーヤの生育が芳しくない主な理由は、**「生育適温に達していないこと」**にあります。
ゴーヤは沖縄が原産であることからもわかるように、高温を好む「高温性作物」です。生育適温は一般的に**20〜30℃**とされており、特に夜間の最低気温が20℃を下回ると、生育が停滞したり、本来の勢いが出なかったりすることがよくあります。
例えば、6月1日時点の写真を見ると、葉の枚数も少なく、子づるもほとんど出ていませんでした。これは、この時期のまだ低めの気温が影響していたと考えられます。
6月中旬がカギ!「生長スイッチ」が入るタイミング
多くの地域で、6月中旬以降になると夜間の最低気温も安定して20℃を超える日が増えてきます。このタイミングこそが、ゴーヤの「生長スイッチ」が入る瞬間です。
実際、6月18日の写真では、子づるが勢いよく伸び、葉も増えているのが見て取れます。これは、最低気温が20℃を超えたことで、ゴーヤが本来の生育能力を発揮し始めた明確なサインです。
気温の上昇: 夜間の気温が十分に上がることで、ゴーヤは活発に光合成を行い、養分を効率よく吸収・利用できるようになります。
光合成能力の向上: 適温に達すると、植物全体の代謝活動が活発になり、生長が加速します。
生長スイッチONでさらに加速!適切な「追肥」と「管理」
ゴーヤの生長スイッチが入ったこの時期は、まさに本格的な生育期。ここで適切な追肥と管理を行うことで、さらなる生育促進と、たくさんの実の収穫に繋がります。
追肥のタイミングと位置
生長スイッチが入ったと感じたら、すぐに追肥を行いましょう。筆者の畑では、6月18日のように生育が加速したタイミングで、夏野菜仕様のボカシ肥を追肥しました。
タイミング: 生育が活発になり始めたと感じた時、または実が成り始めた時。その後は、収穫期間を通して2〜3週間に1回の頻度を目安に追肥を続けます。
肥料の種類: 窒素・リン酸・カリウムがバランス良く含まれた、夏野菜用の有機質肥料(ボカシ肥や鶏糞など)がおすすめです。
追肥の位置: 株元から少し離れた「畝の肩」に追肥するのが効果的です。根焼けを防ぎつつ、これから広がる根が効率よく肥料を吸収できるようになります。
作業方法:
- 株元の草マルチを可能な限りどけます。
- 畝の肩に規定量の肥料を均一にまきます。
- 肥料が土に馴染むように、軽く中耕(土と混ぜ合わせる)を行います。
- 周辺の土を株元に寄せて土寄せします。
- 土が乾燥している場合は、水やりをして肥料の浸透を促します。
その他の重要な管理作業
つるの誘引: これからゴーヤはどんどんつるを伸ばしていきます。ネットや支柱に絡ませて、日当たりの良い場所へ誘引していきましょう。
摘心(てきしん): 親づるがある程度の長さ(あばしゴーヤであれば7〜8節が目安)になったら、先端を摘心することで、子づるや孫づるの発生が促され、収穫量が増加します。
水やり: 気温が上がり、活発に生長する時期は水分を多く必要とします。土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えましょう。特に、実が肥大する時期は乾燥に注意が必要です。
まとめ:ゴーヤのサインを見逃さずに最高の収穫を!
6月になり夜間の最低気温が安定して高まることで、ゴーヤは本来の生長力を発揮し始めます。この「生長スイッチ」のサインを見逃さず、適切なタイミングで追肥や管理を行うことが、大きく美味しいゴーヤをたくさん収穫するための秘訣です。
皆さんのゴーヤが元気に育ち、夏の食卓を彩ってくれることを願っています!
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