ピーマンはナスやトマトと並ぶ夏野菜の代表格で、長期間にわたって収穫できる家庭菜園の人気作物です。
中でも5月は定植の適期。苗の状態と気温の見極めがポイントになります。
この記事では、5月のピーマン定植について、適した苗の選び方、定植のタイミングや手順、そして初期管理や芽かき・追肥の基本をわかりやすくまとめました。
ピーマン定植に適した苗とは?【選び方のポイント】
《写真のアドバイス:がっしりとした本葉7〜8枚の苗、一番花がついた苗のアップ》
ピーマンの定植に適した苗は、本葉が7〜8枚ほどで、中央の茎がしっかり太く、一番花が咲きかけているくらいが理想です。
苗が小さすぎると根張りが遅れ、逆に伸びすぎた苗は定植後に活着しづらくなります。
葉の色が濃く、病害虫の被害がないものを選びましょう。
茎が徒長していない、がっしりとした苗がベストです。
定植のタイミングと手順【5月中旬が目安】
《写真のアドバイス:定植直前の苗と畝の様子、水を張った植え穴》
ピーマンの定植は、最低気温が15℃を安定して上回る5月中旬以降が適期です。
もし4月下旬など早めに植える場合は、アンドン仕立てで防寒対策をしましょう。
定植の手順は以下の通りです。
- 株間40〜50cmを確保して植え穴を掘る(畝幅60〜80cmが目安)。
- 植え穴にたっぷり水を注ぎ、染み込むのを待つ。
- 苗をポットからそっと抜き、根鉢を崩さずに穴へ。
- 土の表面と苗の土が同じ高さになるよう植える。
- 株元にもう一度たっぷり水を与える。
- 倒伏防止に仮支柱を立てておく。
※春野菜の残肥がある畝では元肥は不要。通常は完熟堆肥や有機肥料を事前に入れておくのが一般的です。
定植後の管理|活着促進と水やりの基本
《写真のアドバイス:定植直後の仮支柱と水やりの様子》
定植後1週間ほどは活着を促す大切な期間です。
土の表面が乾いたら午前中に水を与えるようにします。
連日の晴天や強風のときは乾燥が早いため注意が必要です。
水のやりすぎは根腐れの原因にもなるため、土の状態を確認してから行いましょう。
芽かきはこの時期から始め、小さなうちに処理しておくと株の管理が楽になります。
初期の芽かきと追肥タイミング
《写真のアドバイス:芽かき前と後の比較写真、追肥タイミングの目安となる小さな実》
定植後10日〜2週間もすると、脇芽が伸び始めます。
主枝の生長を妨げないよう、脇芽は小さいうちに摘み取ります。
1番花のすぐ下の脇芽は比較的勢いが強く出やすいので、こまめに確認しましょう。
追肥の目安は、一番花が咲き終わり、小さな実が見え始める頃。
この時期に少量の即効性肥料や液肥を与えておくと、実の生長がスムーズになります。
活着後、過剰な水やりや肥料は厳禁。葉の色が極端に薄くなったり、生長が止まっているようなら、状況を見て追加で施肥しましょう。
まとめ|ピーマンは初期管理が生育を左右する
ピーマンはナスやトマトに比べて比較的育てやすい野菜ですが、定植時とその後の1〜2週間の管理がとても重要です。
・適期に元気な苗を定植する
・初期は乾燥に注意し、水やりで活着を促す
・芽かきや追肥のタイミングを見逃さない
この3点を意識しておけば、後の収穫期には大きなトラブルを回避でき、美味しいピーマンが長く楽しめます。
今後は追肥や摘芯、収穫のタイミングについても記事にしていく予定です。初期の育て方に不安がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
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