ナスを定植してから1ヶ月近くが経過すると、茎もぐんぐん伸び、そろそろ支柱を立てて仕立てを考える時期になります。
特に畑スペースに限りがある方には、「1本仕立て+吊り下げ方式」が非常におすすめです。
この方法なら省スペースで管理しやすく、風通しも良いため病気も防ぎやすくなります。
この記事では、ナスの支柱立てから整枝、吊り下げ仕立ての方法までを実体験と調査をもとに解説していきます。
ナスの支柱はいつ立てる?|タイミングの目安は定植20日後
ナスの支柱は、定植から20日前後を目安に立てておくと安心です。
この頃には草丈がぐんと伸び始め、一番花が見えてくるタイミングになります。
支柱には150cm程度のものを使用し、苗の根元からしっかりと地面に差し込んで固定しましょう。
この時期の一番花は、雌しべの芯が長ければ結実の可能性が高いサインともいわれています。
実が肥大する前に摘果することで、株の栄養を葉や根に集中させることも可能です。
1本支柱+吊り下げ仕立てとは?省スペースで管理しやすい方法
ナスは仕立て方によって草姿が大きく変わります。
中でも「吊り下げ仕立て」は、支柱やネットを活用して枝を上から吊るす方式で、狭い畑にも適した方法です。
特に1本支柱仕立てと組み合わせれば、枝が地面につかずに育ち、通気性と日当たりの良い環境を維持できます。
この仕立て方は、動画などで視覚的に学ぶとより理解が深まります。参考にしたのはこちらの動画です。
整枝のやり方|3〜4本仕立てで枝数を整理
整枝の目的は、樹の風通しを良くし、栄養を実に集中させることにあります。
ナスは主枝だけでなく、脇芽からもどんどん枝を伸ばしますが、放任しておくと日当たりや通気性が悪くなってしまいます。
整枝は、定植から50〜60日後、株が十分に成長した頃に実施します。
上から見たときに、左右バランスよくガッチリと伸びた枝を3〜4本選んで残し、それ以外の枝や株元の茎葉を整理しましょう。
仕立てる本数はスペースや草勢を見ながら決めてもOKですが、まずは3本仕立てを目安にすると失敗が少ないです。
吊り下げ仕立ての手順|支柱と紐で安定した樹形を作る
吊り下げ仕立てに使う紐は、1本の紐を2方向に分けて使う方法が便利です。
具体的には、1本の紐の中央部分を「巻き結び」で支柱の上部に固定し、両端をそれぞれの枝に吊るして誘引します。
枝に紐を直接結ぶと傷んでしまうことがあるため、柔らかい誘引クリップや麻紐などを使って優しく支えてあげましょう。
枝が伸びてきたら、紐を少しずつ上へずらしながら誘引していくことで、安定した草姿を保つことができます。
梅雨時期は花が落ちやすい?知っておきたい注意点
5月末から6月にかけては梅雨入りの時期でもあります。この時期は日照時間が不足するため、ナスの花が自然に落下することも珍しくありません。
これは必ずしも生育異常とは限らず、特に気にしすぎる必要はありません。
しっかりと整枝を行い、風通しと日当たりを確保しておけば、次の花が咲いたときに着果の確率は高くなります。
まとめ|吊り下げ式1本支柱でナス栽培をスマートに管理しよう
ナスの仕立て方は栽培スタイルによってさまざまですが、1本支柱と吊り下げ仕立ての組み合わせは非常に省スペースで実践しやすく、管理のしやすさも抜群です。
支柱を立てるタイミングは定植から20日後を目安に、整枝は50〜60日後を見てガッチリとした枝を3〜4本残すスタイルを基本にしましょう。
吊り下げ仕立てのコツは「巻き結び」と「柔らかい紐の使用」です。作業がスマートになるだけでなく、ナスの株にも優しい仕立て方です。
ぜひあなたの菜園でも、吊り下げ仕立てを取り入れてナスの栽培をもっと楽しく、実りあるものにしてみてください。
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