5月中旬、にんにくの畝を訪れると、真ん中からスッと伸びる1本の茎が何本も。これは「トウ立ち」と呼ばれる現象で、にんにくが花を咲かせようとするサインです。
このまま放置すると、地中の球(にんにく本体)に栄養が回らず、肥大が止まってしまうことも。慌ててハサミを手に取り、すべての芽を摘み取りました。今回の摘芯は5月16日。少し遅めで、芽はかなり伸びていましたが、まだ間に合うと判断しての対応です。
※写真掲載アドバイス:トウ立ちしたにんにくの様子、摘芯直前と摘んだ芽の束
にんにくの芽は食べられる?――はい、美味しくいただけます!
「摘んだ芽って食べられるの?」と疑問に思った方、答えはYES。むしろ、中華料理では「にんにくの芽炒め」としておなじみの食材です。
にんにくの芽とは、正確には**花茎(かけい)**と呼ばれる部分で、花をつけるために伸びてきた茎です。若くてやわらかいうちに摘むことで、香りと食感を楽しめる貴重な収穫物となります。
にんにくの芽の下ごしらえと保存法
摘んだ芽は、長さをそろえて束ねると扱いやすくなります。花のつぼみ部分や、茎の根元側の硬い部分は、筋っぽいことがあるので、指で軽く折って確認を。
使い切れない場合は:
- 冷蔵保存:濡れ布巾で包んでビニール袋に。3〜5日以内に調理。
- 冷凍保存:さっと茹でて食べやすくカットし、ジッパー袋へ。1か月程度保存可能。
※写真掲載アドバイス:芽を束ねた様子、茹でたあとに小分けして冷凍保存している写真など
刻んで炒め物に!おすすめの使い方
今回は、にんにくの芽を刻んで、冷蔵庫にあった野菜と一緒に炒めてみました。
刻むことで香りが立ち、にんにく本体よりもマイルドで爽やかな風味が広がります。シャキッとした食感も残るので、炒めものに加えると一気に「プロっぽい味」になるのが魅力です。
おすすめの組み合わせ例
- 豚こま肉+キャベツ+にんにくの芽+味噌炒め
- ピーマン+人参+にんにくの芽+オイスターソース
- ベーコン+にんにくの芽+バター醤油炒め
いずれも、にんにくの芽は最初に炒めて香りを引き出すのがポイント。ほかの野菜よりも早めに投入してさっと炒め、あとは全体を調味して完成です。
※写真掲載アドバイス:炒め物の完成写真、刻んだ芽を炒めている途中のフライパンの様子
摘芯は遅れても無駄じゃない!大切なのは気づいてすぐに行動すること
「5月16日では少し遅かったかも……」という不安もありましたが、芽を切ったことで球の肥大に再び力が戻ることを期待しています。
実際、トウ立ちに気づかずに放置すると、球は太らず、中途半端な収穫になってしまうこともあります。遅くても、気づいたそのときに切ることが大切です。
ちなみに、摘芯したあとの畝はすっきりとして、風通しも改善されました。球が太るラストスパートの時期、株元の環境を整える意味でも効果的だったと感じています。
※写真掲載アドバイス:摘芯後の畝の様子、風通しが良くなった印象の全景写真
まとめ:にんにくの芽、収穫の副産物としても楽しめます!
にんにく栽培では「トウ立ち=失敗」と捉えがちですが、実は適切に対処すれば副産物として美味しく楽しめるチャンスでもあります。
今回は、摘芯のタイミングがやや遅れたものの、にんにくの芽を美味しく活用できたことで、栽培の満足感もグッと上がりました。
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